スペルは強いが生物に不安を抱える青が比較的不人気とみて青を軸に構築したJester。バウンスこそないものの、解消と無効のカウンター二本構えに加え、「みんなボムばっかりあるんだから強いやん」とここぞとばかりに精神的な介入を加え、合気道なのか、それとも詐話師の説法なのかわからない。 立てば嘘吐き座れば詐欺師歩く姿は詭道主義。

一方むらえは、森の女人像、旅するサテュロスなどを早いうちに集めて色マナを安定させ、みんながデッキを仕上げようとやっきになるタイミングで残ったパワーカードをかき集める、オールカードロチェドラらしいピックで緑ベースの5色グッドスタッフを組み上げた。彼にまつわる数々の噂とはうってかわって、非常にクレバーな構築と言えよう。

1ゲーム目 先手Jester

「(精神的な介入で)何とられてもきつい」とむらえが呟き、両者とも笑いながら始まった1ゲーム目。
むらえが2ターン目サテュロスの享楽者で少し攻め気を見せたと思えばJesterは波涛砕きのトリトンを場におき出鼻を挫く。むらえが英雄の記録者を置くとJesterはそれに応えるようにトリトンに災いの印をエンチャント、ヒロイックを誘発して記録者を寝かし、さらにむらえの攻める機会を奪う。
長期戦をすれば精神的な介入に襲われるプレッシャーから4ターン目、比較的早いタイミングでむらえは歓楽者ゼナゴスを戦線に迎え、攻撃の用意を始める。
ほおっておけば増え続けるトークンに脅威を感じたJesterはタッサの二又槍をキャスト、出てくるトークンを迎え撃つことで減らそうという魂胆を見せた。
しかしここでむらえの激動の5ターン目が始まった。

むらえは世界を喰らう者、ポルクラノスをキャスト。場にはトークンを合わせてクリーチャーが4体。ゼナゴスの+能力を起動し4マナ出した上でサテュロスの享楽者を生贄に捧げ6マナ。手札から旅行者の護符を出して起動、足りなかった沼をサーチ&セット。ちょうど残った4マナで荒野の収穫者を場にさらに追加してターンを返した。
さすがにこれには「コロッサルグルールやんけ!!」と苦笑どころか爆笑するJester。
むらえの場に土地が立ってないことを確認した後、オールカードロチェドラ特有のメタゲームによってデッキに投入されていた闇の裏切りを収穫者に打ち込み道化ぶりを見せつけつつターンを返す。
しかし道化は道化とあざ笑うかのように、むらえはゼナゴスからのマナまですべて注ぎ込み、X=4で起動したポルクラノスに守りの要のトリトンを除去。フルアタック。
ライフが6になり、返す手もないままJesterは投了した。
決して殴ってきてほしくないポルクラノスを前に寂しそうに佇む二又槍が哀愁を誘う。


2ゲーム目 先手Jester

2ターン目まではお互いに動きのないゆっくりとした立ち上がりから、場の脅威がないことをいいことに3ターン目、Jesterは海の神タッサをキャスト。 むらえは乳白色の一角獣を場に出し、ファッティへのマナを準備する。

タッサを出した次のターン、Jesterはランドを置くほか何もせずにターンを返す。生物がいないのだろうとあたりをつけたのか、むらえは一角獣でアタックした後、都市国家の破壊者をキャスト。
だがさすがは詐話師Jester。なにくわぬ顔でこれを解消でカウンターする。
さらにJesterは思考囲いでむらえのハンドを攻め、神聖なる評決があることを確認しながらも目先の脅威である加護のサテュロスを捨てさせ、蒸気の精を置いてクロックとした。
展開できる脅威のないむらえからターンを再度受け取ったJesterが、蘇りし者の密集軍を場に追加して終わると、ここでむらえからタッサに向かって古代への衰退が飛び、タッサは生物化することなく役目を終えた。
Jesterもゲームを進めようと海檻の怪物を戦線に加える。
Jester「やったー(相手の場に)島があるー! 怪物化しないでも殴れるぞ―! ……でも評決見えてるんだよなぁ」
次のターンにJesterは手打ちといわんばかりに大ダコでアタックし、受けるむらえも手打ちとしてこれに評決を打ち込んだ。
続き、Jesterは先見のキマイラを場に出し、むらえが攻め手を持たない間に、これに災いの印をエンチャントしてアタックを開始する。
だが次のターン、むらえはポルクラノスをトップデッキ。即座に場に出し、手札に持っていた食餌の時間でキマイラを捕食してJesterの脅威を奪う。
ポルクラノスの登場で一気に趨勢は反転、むらえ有利かと思いきや、Jester、精神的介入をキャスト。むらえの墓地の神聖なる評決を奪い取る。

むらえ「え?! これ墓地からも取れるの?!」

Jesterの蒸気の精を能力で食いちぎるも攻めることを許されないポルクラノス。
その間にJesterは雨雲のナイアードを素でキャスト。フライヤーによるクロックをしかけながら、さらに次のターンには万全の守りのためにアクロスの木馬までむらえの元に送りつける。
14ターン目、むらえはゼナゴスをトップするも解決には至らず、場を片付けた。

3ゲーム目 先手むらえ

マリガンチェック後、「俺、これでいけると思うんですよね」と呟きながらゲームを始めるむらえ。どうしたものかと俺が手札を覗き込むと数枚の土地とポルクラノス、さらに羊毛鬣のライオンが!
よほど前のゲームの解消と精神的介入を意識しているようだ。だが確かにこれなら、介入される前に脅威を展開できる。

そしてむらえの2ターン目。着地したライオンを前にJesterは「そういうことか!!」と悲痛な叫びをあげる。だがさすがというべきか、2ターン目返しに蒸気の精、さらに3ターン目にはメレティスの守護者を置きライオンをがっちりと受け止める構えを見せる。

だが守護者を置いた返しに現れるポルクラノス。
Jester「それは知らんわ!!w」

Jesterはタッサを唱えるも、しかし信心はまるで足りていない。
5ターン目にむらえは次のターンのポルクラノスの怪物化に備えマナクリをキャストしてアタックせずにエンドし、続く6ターン目にフルアタック。Jesterは0/6の守護者でポルクラノスを受けとめようとするも、それにあわせてポルクラノスが怪物化、ついでに脇を飛んでいた蒸気の精までおとされてしまう。
だがまだ勝負は決まっていないと言わんばかりにJesterはメレティスのほら吹きを展開。確かにタッサもあるのでまだ勝負はわからない。

しかし次のターン、無情にもむらえの手札から飛び出してきたのは霧覆いのハイドラX=5。
盤面に青いパーマネントしかないJesterは、ハイドラになす術がなく投了した。


むらえ 2-1 Jester


コメント

お気に入り日記の更新

テーマ別日記一覧

最新のコメント

この日記について

日記内を検索